閲覧者様の質問にお答えします(長文注意)

閲覧者様から質問を頂戴しましたので解説しつつ記事にしたいと思います。


こんなの知ってるよ!? と思われる方もたくさんおられるかと思いますが、私自身の経験と言いますか経緯もありますので今日の記事は質問への解説とさせて下さい。


質問者は「小学1年生のお子様がバトスピに興味を持った」とコメント欄に書かれてました。
思い出せば私も3年前に小学1年と3年の息子がバトスピに興味を持ち、構築済みデッキと僅かのブースターパックを購入したのが始まりでした。


バトスピではこういう方(親御さん)は非常に多く、昨日開催された『C.C.C.プロツアー神戸』で、小学4年生ながらも大人に混じってレベルの高いバトルを続け、準優勝という素晴らしい成績を上げた“たくみん君”も、3年前はキラキラカード好きのちびっ子でした。
そして親子でバトスピに取り組み、ついには小学4年にしてトッププレイヤーの仲間入りをされました。
子供の吸収力は凄まじいので、すぐに強くなると思います。


ただ、私もよく感じるのは【バトルスピリッツ】は小学校低学年ではテキストの解釈や、ルールの詳しい部分での理解は難しいと。


私自身も初期はネットでいろんなホームページやブログを閲覧し、ルールを理解しようと苦労した記憶があります。
当ブログ(私の説明)でよければですが、いつでもお答えいたしますので、お気軽にお書きくださればと思います。


親御さんのルールに関する理解や、取り組み方によって、子供はすぐに吸収し強くなりますので頑張ってください。


では昨日のコメント欄より質問にお答えします。
やや長めに説明します事をご了承ください。



>先日取り上げていただいた巨人勇者ペルセウスです。

>Lv1・Lv2『このスピリットの召喚時』
>自分のネクサス1つにつき、スピリット状態の相手のブレイヴ1体か、相手の合体スピリット1体のブレイヴ1つを破壊する。


Q1.この効果ですが、相手のフィールドにブレイブスピリットが複数ある場合、破壊するブレイブスピリットは誰が決めるのですか?

A1.「相手は」のような主語にあたる部分が相手である記述がある場合は「相手が決める」事になりますが、上記のように主語が無いテキストの場合は「自分は(自分が)」の部分が省略されていると解釈できます。
破壊する『スピリット状態の相手のブレイヴ』もしくは『相手の合体スピリットのブレイヴ』は“巨人勇者ペルセウス”の召喚者である「自分が」決めます。
なお、念のために書きますが破壊するのは『ブレイヴ』のみであり『ブレイブスピリット(合体スピリット)』では無いのでお間違えの無いように。


また、公式Q&Aの記述を貼り付けます。


“巨人勇者ペルセウス
Q2: 自分の「フィールド」にネクサス2つがあるとき、このスピリットの召喚時効果で、スピリット状態の相手のブレイヴ1体と、相手の合体スピリット1体のブレイヴ1つを破壊できる?
A2: はい、破壊できます。


この記述からわかるように“巨人勇者ペルセウス”のテキストは『スピリット状態の相手のブレイヴ』か『相手の合体スピリットのブレイヴ』かの、どちらかを選択しなければならないものではなく、どちらでも破壊できる効果であることがわかります。



蛇足かもしれませんが、召喚者である自分が選ぶのではなく、相手に選択権があるテキストを貼り付けます。


“ヒョウ・カッチュー”
Lv1『このブレイヴの召喚時』
相手は、相手のスピリット2体を疲労させる。


「相手は、相手のスピリットを」と書かれていますね。
この場合はスピリットを選択するのは「相手」です。




>Lv1・Lv2『このスピリットのアタック時』
>相手のコスト4以下のスピリット1体を破壊する。


Q2.コスト4とコスト3が一体ずつある場合、攻撃側が破壊するスピリットを指定できるのですか?

A2.先ほどの質問の回答と同じですね。主語が無いテキストですが「自分は(自分が)」の部分が省略されていると解釈して下さい。
アタックしたスピリットの持ち主である自分が、破壊するスピリットを選択します。



Q3.このアタック時効果による破壊はアタック自体に入るのですか、それともアタックはこれとは別にできるのでしょうか(2体破壊が可能?)?

A3.『このスピリットのアタック時』の効果は、スピリットがアタックした瞬間に発動します。(厳密にはアタックを宣言しスピリットを疲労させた直後)
バトルの流れとしては、まず『このスピリットのアタック時』の効果が発動します。
ただし、同じタイミングで発動する効果が複数あるならば、それら全てが同時の発動になるので、まず全ての効果を把握してください。
そしてその全ての効果を発動させる順番をターンプレイヤーであるアタック者が決め、一つずつ順番に処理(解決)を進めていきます。
もし、その処理(スピリットの破壊等)によって新たに効果が発動する場合は、新たに発動した効果を先に解決しなければなりません。
そして全ての効果の処理が終わったなら、防御側のフラッシュタイミングとなります。
防御側の次は攻撃側のフラッシュタイミングになり、フラッシュタイミングを両者がパスをしない限り、交互にフラッシュタイミングは続きます。
両者共にパスをして、はじめて防御側は「ブロック」を宣言できます。
『このスピリットのブロック時』の効果等「ブロック」による効果の発動があれば、このタイミングで処理をする事になります。
複数の効果が発動する場合は、やはりターンプレイヤーであるアタック側が決めます。
ココを注意してくださいね。ブロック宣言をするのが防御側であるので、ついつい「ブロック」による効果を防御側が勝手に進めてしまう場合がありますが、同時に発生する効果の順番を決める権限を持つのはターンプレイヤーです。
ブロック宣言による効果の発動を全て終えたなら、その後にブロック側からフラッシュタイミングに入ります。
先ほどと同じく交互にフラッシュタイミングを行い、両者共にパスをしたならバトル解決(BPを比べる)事になります。
もし、そのタイミングで発動する効果があれば処理をし、全てが終わったならBPの低かったスピリットがトラッシュに送られます。
こうしてバトルが終了します。


さて、では具体的に書きます。
こちらのフィールドにネクサスが3枚“未完成の古代戦艦:船尾”“未完成の古代戦艦:羅針盤”“オリンスピア競技場”が配置され、スピリットは“戦竜エルギニアス(LV2)”が3体と“星海獣シー・サーペンダー(LV2)”が1体で“巨人勇者ペルセウス(LV2)”と“牙皇ケルベロード”との合体スピリットがいたとします。
相手のフィールドは“月光神龍ルナテック・ストライクヴルム(LV3)”と“マネキキャット”の合体スピリットと“ワルキューレ・ミスト”が1体に“キグナ・スワンMK-II”が2体と“シャ・ズー”が1体でライフが4であったとします。


“巨人勇者ペルセウス”でアタックします。


アタックと同時に発動する効果が複数個あります。
A.“巨人勇者ペルセウス”相手のコスト4以下のスピリット1体を破壊する。
B.“巨人勇者ペルセウス”【強襲:3】ターン中に3回まで、自分のネクサス1つを疲労させることで回復できる。
C.“月光神龍ルナテック・ストライクヴルム”相手のスピリットがアタックしたとき、このスピリットは回復する。
D.“ワルキューレ・ミスト”相手のスピリットがアタックしたとき、相手のスピリット1体を疲労させる。


ターンプレイヤーであるアタック側が順番を決めます。D→C→A→Bの順と決めます。


ワルキューレ・ミスト”の効果が処理され、相手がこちらのスピリット1体を疲労させます。
この時点では“巨人勇者ペルセウス”はアタック直後で疲労状態であるために指定対象にできません。
相手は“星海獣シー・サーペンダー(LV2)”を疲労させたとします。


“月光神龍ルナテック・ストライクヴルム”が回復します。


“巨人勇者ペルセウス”の効果で相手のコスト4以下のスピリット1体を破壊します。
コスト3である相手の“シャ・ズー”を破壊します。


“シャ・ズー”が破壊された事により“シャ・ズー”の破壊時効果が発動します。


D→C→A→Bの順と決めましたが、Aまで進んだ時点で、Aの効果によって新たに効果が発動してしまいました。
よってBの効果に移る前に、Aの効果によって発生した効果の処理を先にしなければなりません。


“シャ・ズー”の破壊時効果「自分か相手のスピリット2体までを疲労させる。」が発動します。
相手が疲労させる2体を決めます。
この時点で回復状態のスピリットは“戦竜エルギニアス(LV2)”3体なので、相手はその2体を疲労させたとします。


Aの効果で発生した効果が全て解決されましたのでBの効果に進みます。


“巨人勇者ペルセウス”が“未完成の古代戦艦:船尾”を疲労させて回復します。


防御側のフラッシュタイミングになります。パスしました。
攻撃側のフラッシュタイミングになります。パスしました。


防御側はブロックを宣言せずライフで受けました。


“巨人勇者ペルセウス”でこのターン2回目のアタックをします。


アタックと同時に発動する効果が複数個あります。
A.“巨人勇者ペルセウス”相手のコスト4以下のスピリット1体を破壊する。
B.“巨人勇者ペルセウス”【強襲:3】ターン中に3回まで、自分のネクサス1つを疲労させることで回復できる。
C.“月光神龍ルナテック・ストライクヴルム”相手のスピリットがアタックしたとき、このスピリットは回復する。
D.“ワルキューレ・ミスト”相手のスピリットがアタックしたとき、相手のスピリット1体を疲労させる。


ターンプレイヤーであるアタック側が順番を決めます。D→C→A→Bの順と決めます。


ワルキューレ・ミスト”の効果が処理され、相手がこちらのスピリット1体を疲労させます。
この時点では“巨人勇者ペルセウス”はアタック直後で疲労状態であり、先ほどの効果処理で回復状態のスピリットは“戦竜エルギニアス(LV2)”1体だけです。
相手は“戦竜エルギニアス(LV2)”を疲労させます。


“月光神龍ルナテック・ストライクヴルム”は既に回復状態なのでそのままです。


“巨人勇者ペルセウス”の効果で相手のコスト4以下のスピリット1体を破壊します。
スト2である相手の“キグナ・スワンMK-II”を破壊します。


“巨人勇者ペルセウス”が“未完成の古代戦艦:羅針盤”を疲労させて回復します。


防御側のフラッシュタイミングになります。パスしました。
攻撃側のフラッシュタイミングになります。パスしました。


防御側は“キグナ・スワンMK-II”でブロックを宣言しました。


防御側のフラッシュタイミングになります。パスしました。
攻撃側のフラッシュタイミングになります。パスしました。


バトル解決となります。BPを比べ“キグナ・スワンMK-II”が破壊されます。


バトル終了


“巨人勇者ペルセウス”でこのターン3回目のアタックをします。


アタックと同時に発動する効果が複数個あります。
A.“巨人勇者ペルセウス”相手のコスト4以下のスピリット1体を破壊する。
B.“巨人勇者ペルセウス”【強襲:3】ターン中に3回まで、自分のネクサス1つを疲労させることで回復できる。
C.“月光神龍ルナテック・ストライクヴルム”相手のスピリットがアタックしたとき、このスピリットは回復する。
D.“ワルキューレ・ミスト”相手のスピリットがアタックしたとき、相手のスピリット1体を疲労させる。


ターンプレイヤーであるアタック側が順番を決めます。D→C→A→Bの順と決めます。


ワルキューレ・ミスト”の効果が処理され、相手がこちらのスピリット1体を疲労させます。
この時点では“巨人勇者ペルセウス”はアタック直後で疲労状態であり、先ほどの効果処理で回復状態のスピリットはいません。
よって効果対象が無く、不発となります。


“月光神龍ルナテック・ストライクヴルム”は既に回復状態なのでそのままです。


“巨人勇者ペルセウス”の効果で相手のコスト4以下のスピリット1体を破壊します。
しかし効果対象が無いのでこちらも不発となります。


“巨人勇者ペルセウス”が“オリンスピア競技場”を疲労させて回復します。


防御側のフラッシュタイミングになります。パスしました。
攻撃側のフラッシュタイミングになります。パスしました。


防御側は“月光神龍ルナテック・ストライクヴルム(LV3)”と“マネキキャット”の合体スピリットでブロックを宣言しました。


ブロック宣言と同時に発動する効果が複数個あります。
E.“月光神龍ルナテック・ストライクヴルム”このスピリットのBP以下の相手スピリット1体を手札に戻す。
F.“マネキキャット”相手は、相手のスピリット1体を疲労させる。


ターンプレイヤーであるアタック側が順番を決めます。E→Fの順と決めます。


“月光神龍ルナテック・ストライクヴルム”の効果で“星海獣シー・サーペンダー(LV2)”が手札に戻されます。


“マネキキャット”の効果が発動します。「相手は」なので、アタック側がスピリット1体を選んで疲労させます。
しかし回復状態のスピリットは“巨人勇者ペルセウス”のみなので、アタック側は“巨人勇者ペルセウス”を疲労させます。


防御側のフラッシュタイミングになります。パスしました。
攻撃側のフラッシュタイミングになります。パスしました。


バトル解決となります。BPを比べ“月光神龍ルナテック・ストライクヴルム”が破壊されます。
合体スピリットが破壊された時に、その持ち主は合体スピリットからブレイヴを分離させ、スピリット状態にしてフィールドに残す事ができます。
“マネキキャット”を分離してフィールドに残します。合体スピリットが破壊された時に疲労状態であったため“マネキキャット”は疲労状態です。


バトル終了



長々と書いてしまいましたがこんな感じです。
お互いにかなりの消耗となってしまいました・・・・・。



Q4.相手のスピリットがフィールド上にいなかったら、どうなるのですか?相手のライフを削るのですか?

A4.相手フィールドにスピリットがいないので先ほどの例の「A.“巨人勇者ペルセウス”相手のコスト4以下のスピリット1体を破壊する。」の部分が発動しません。【強襲】等の処理を行い、相手も自分もフラッシュタイミングをパスしたなら相手はライフで受ける事になります。
ですが、もしフラッシュタイミングで【神速】を持つスピリットを召喚したなら、そのスピリットが除去されない限りブロック宣言を行う事はできます。
また“ミストカーテン”等のマジックで防御される事もあります。



>【合体時】Lv2【強襲:3】『このスピリットの合体アタック時』
>このスピリットは、ターン中に3回まで、自分のネクサス1つを疲労させることで回復できる。


Q5.レベル2のブレイブ時は強襲3をフル活用すると、「アタック時効果、アタック、強襲によるアタック×3」で最高5体のスピリットを破壊できるのでしょうか?

A5.先ほどの例で、最初のアタックと2回目のアタックの両方で「『このスピリットのアタック時』相手のコスト4以下のスピリット1体を破壊する。」の効果が発動している事がわかりますでしょうか?
『このスピリットのアタック時』の効果はアタックする度に発動しますので、質問のようにアタックを4回行うなら4回全部に発動します。
もし相手がすべてスピリットでブロックしてくるのなら8体のスピリットが破壊されますね。
“牙皇ケルベロード”の効果が加われば、更にもう1回のアタックが可能になりますから10体でしょうか?
現実的にはライフで受けたり、フラッシュでマジックを使用したりするので単純にはいきませんが・・・・




>最初から5つも質問してしまって恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。


説明が長くなってしまいましたがご理解いただけたでしょうか?
私自身の経験から実バトルを想定した例をあげないと難しいのではと考え、その結果長文となってしまいました。
“シャ・ズー”や“マネキキャット”は入手が困難かもしれませんが、最近のカードを中心に例を作ったつもりなので、可能ならば並べてみて下さい。


また冒頭にも書きましたが、当ブログ(私の説明)でよければいつでもお答えいたしますので、お気軽に何でもお書きくださればと思います。


お子様と楽しくバトスピで遊べます事を陰ながらお祈りしております。